出演: ティティヤー・ジラポーンシン/アンソニー・ブイサレート
翌年に2000年を控えた1999年。Y2K問題(注:2000年になるとコンピューターが誤作動すると可能性があると言われていた)がニュースで流れていた年に、メコン川を挟んでラオスの向かい側にある東北タイの街ナコーンパノムに、ある一卵性双生児の姉妹がいた。ほくろがある方がミーで、ない方がユーだ。両親は不仲だったが、2人は仲良しで、生まれた時から中学生になるまで人生でほぼ全てのことをシェアしてきた。食べ物も、初めてのキスでさえも。中学3年生のある日、ミーがユーになりすまして替わりに受けた数学の追試の際に、ミーはマークという男の子と出会う。マークは自分が出会ったのがユーだと信じ込んで、ユーと付き合い始めるが..。初めてシェアできない事態に直面したユーとミー、そしてマークの複雑な初恋の行方は..?
監督のワンウェーウとウェーウワン・ホンウィワットは双子の姉妹で、ドラマの脚本、監督と共に活動してきた。今回の作品は満を持しての映画デビュー作。プロデューサーはタイ映画界のヒットメーカー、『一日だけの恋人』(OAFF2017)、『アンニョン! 君の名は』(OAFF2013)のバンジョン・ピサンタナクーン。東北タイ方言(中央タイ語の字幕付き)と美しい地方の光景が、この初恋の物語の魅力を引き立たせている。[白田麻子(タイ式芸能ライター)]