出演: ティッピー・ヘドレン, ショーン・コネリー, ブルース・ダーン
監督: アルフレッド・ヒッチコック
幼児期に受けたトラウマから、さしたる動機もないのに、秘書として就職しては金庫の金を盗み続けていく女泥棒マーニー(ティッピー・ヘドレン)と、そんな彼女に引かれるあまり妻に迎え、悪癖を取り除こうと腐心する出版社社長マーク(ショーン・コネリー)。
不思議な夫婦の心理的葛藤を描いていくという、アルフレッド・ヒッチコック監督お得意のサイコ・サスペンス映画。ヒロインの心理と行動を巧みに描出していくキャメラワークの冴えや、色彩を多分に意識した演出など、他作品に比べて地味な印象こそあるものの、その質に見劣りはない。『鳥』に続いてヒッチコック映画のヒロインを務めるティッピー・ヘドレンの陰のある美しさと、対するショーン・コネリーの男臭さとの対比もいい。