出演 : ウォーレン・オーツ, ハリー・ディーン・スタントン, ローリー・バード, トロイ・ドナヒュー, リチャード・B・シャル
一度でいいから闘鶏を見に来てくれないか。俺の生き様を理解してほしい。
スクリーンに叩きつけられた負け犬たちの意地がいま、遂に爆発する! !
製作時私は、誰も考えたことのない<闘鶏の映画化>という、全く新しい事を成し遂げようとしている高揚感に包まれた。 そして公開後、何故それまで闘鶏映画が無かったのかが解った。それは誰も闘鶏の映画など観たくなかったからだ。 いったいなぜ今、この映画を公開するのか教えてほしい。でもこの映画はいい映画だ。-ロジャー・コーマン
B級映画の帝王ロジャー・コーマンが、映画としてはじめて扱う”闘鶏”というテーマに観客が飛びつき大ヒットするものと確信、『断絶』(71)の興行惨敗でハリウッドから干されていた弟子モンテ・ヘルマン監督にチャンスを与え製作した超異色作。闘鶏が盛んな米南部ジョージア州をメインに公開も大惨敗、コーマンは製作費を回収するべく、タイトルも「BORN TO KILL」、「WILD DRIFTER」など次々と変更、しまいにはポスターでウォーレン・オーツは斧を振りかざしてしまった(そんなシーンは無い)。そんな不遇極まりない本作だが、名優ウォーレン・オーツが『ガルシアの首』と双璧をなす熱演、のちにアカデミー受賞ネストール・アルメンドロス初のアメリカ映画作品など、映画史的価値は絶大。そして後にも先にも本作にしかないであろう凄絶な愛の表現。あなたは本作で体感することとなる。
闘鶏トレーナーの中年男フランクは絶大な自信を持っていた。しかしライバル、ジャックとの試合で大口を叩きながら大敗を喫したとき、悔しさと惨めさのあまり全国チャンピオンになるまでいっさい口をきかないという誓いをたてる。闘鶏に没頭するあまり恋人にも見捨てられるフランクだったが、最強の鶏”白い稲妻”を手に入れ、飼育業者のオマーとともに猛特訓を開始するが.。