「ベルセルク 黄金時代篇III 降臨」
あらゆる闇がーーー光を凌駕する
完結
かつて、発表と同時に世界を震え上がらせ、以来ずっと語り継がれてきた「ベルセルク」衝撃のクライマックス。
魂を込めて綿密に積み重ねられてきたストーリーを全てゼロに戻しバイオレンスとエロスの限界を叩きつぶした、
コミック史上、最も怖ろしく最も過激で、最も挑戦的なシークエンス。
<蝕>が今、始まるーーー。
ガッツが鷹の団を去り、グリフィスが反逆罪によりミッドランド王国に囚われ、1年が経つ。
ミッドランドの救世主と讃えられたのも束の間、追われる身となった鷹の団は、グリフィス奪還の機を窺っていた。
ある夜、隠遁の野営地で、シラット率いる暗殺集団バーキラカの襲撃を受ける鷹の団。
万事休すと思われたそのとき、現れたのは、旅から帰還したガッツだった。
「おまえがすべて、壊した」
グリフィスのことも鷹の団のことも今を何も知らないガッツに、キャスカの声が震える。
グリフィスにはガッツがいなければダメなのだ、と泣き言を吐き出しながらその裏腹でキャスカはガッツと身も心も結ばれてゆく。
グリフィス幽閉の地はウインダム城最古の建造物”再生の塔”。
王女シャルロットの協力によって、ガッツ、キャスカたちはその最下層の牢獄にグリフィスを見出す。
だが、そこにあったのは、拷問の末に両手両足の腱を切られ、舌を抜かれた痛々しい彼の肢体だった。
見る影もないその姿に、団長の帰還を待ちわびていた鷹の団に動揺が走る。
グリフィスも、自分がガッツとキャスカに同情された瞬間を目の当たりにして堪らず身体を引きずる。
そして、失われたはずの覇王の卵ベヘリットが、彼の手中に戻るー。
グリフィスの絶望に共鳴したベヘリットの叫びが波動となり現れた、禍々しき異空間。
守護天使ゴッド・ハンドが降臨する。
壮麗なまでに凶暴な悪夢が爆ぜ、おびただしい数の使徒が鷹の団の者たちを喰らう。
それは、5人目の守護天使の誕生とあらゆる闇が光を凌駕する時代のはじまりだった。