たった30年ぽっちの人生でも、振り返れば目が眩むような記憶の群れが、まるで満点の星空か、夜光虫のように点滅して、そこで無我夢中に跳ねたり踊ったりしているうちに、「アダンの風」は生まれました。
このたびは、6月、オーチャードホールにて。音楽世界をともに作り上げてくださった、録音時と同じフルメンバーでコンサートを行います。
作編曲を共にしてくださった梅林太郎さんも、ひとりの演奏家としてステージに立ち、音響は葛西敏彦さん、舞台演出は小林光大さんと、アダンの風の軸となった方々で創り上げます。また「Porcelain」のMV製作陣も、美術や映像配信へと力を合わせてくださいます。
ひとりひとりが、こうして、この時代に、星団のように光を灯しあって共鳴できることをうれしく想います。偶々かもしれない、けれどこのピースでなければこうはならない。そのひとつの欠片に、ぜひ、なって、感じていただけたら嬉しいです。
この先も、音楽にできることは何か、考え続けていきます。